アイキャッチ:メトロノームアプリ 780*500
メトロノームって、誰かに言われるか、そもそも意識が高くないとなかなか使わないですよね。

でも実は、上手に使えばウクレレの上達が2倍は早くなる魔法のアイテムなんです。美しい演奏をめざすならぜひとも使ってほしいところ。

振り子のようにチッチッと揺れる針のついた三角のボックスを想像する人も多いかもしれませんが、今となっては無料アプリで高機能なメトロノームがたくさんあります。むしろアプリのほうが、アナログのような個体差や経年劣化がないぶんおすすめかも。

この記事ではおすすめのiPhone用無料ウクレレメトロノームアプリと、メトロノームを使ったウクレレの練習方法を紹介します。

メトロノームアプリに欠かせない3つのポイント

メトロノームはウクレレだけでなくいろいろな楽器に使われるので、スマホアプリの種類も充実しています。

その中から良いメトロノームアプリを選ぶポイントは次の3つ。

音が聴こえやすい

当たり前ですが、メトロノームはウクレレを演奏しながら同時に使うものです。

ウクレレの音にかき消されないような、大きな音が出せるのがメトロノームの最低条件。

また、両手の動きやウクレレの音に集中していても、自然と耳に入ってくる音でなければなりません。

いくつかの音色から自分が聴きやすい音を選べるものが良いでしょう。

テンポ(BPM)を変えやすい

テンポ(BPM)は曲によって違います。あるいは、ひとつの曲をいろいろなテンポで練習したいこともあるでしょう。

素早くかんたんにテンポを変えられるのは重要なポイントです。

テンポが直接数字で打ち込めるプリセットとして記憶できるTAP入力*に対応している、などの機能があればストレスなくテンポ変更ができます。

*TAP入力(タップ入力)=指で画面をトントンと叩くと、そのタイミングをテンポとして読み込んでくれる。テンポが数字ではなく感覚でわかっているときに便利。

拍子が変更できる

ウクレレを始めたばかりのころは、「チッチッチッチッ」という4/4拍子しか使わないかもしれません。でも練習がすすむうちに、3/4拍子や5/4拍子という変わったリズムの曲を練習することになるでしょう。

拍子の選択肢がたくさんあるメトロノームを選んでください。

おすすめのメトロノームアプリTOP3

上記の3つのポイントさえ押さえていれば、他の要素はあまり気にしなくても大丈夫です。

画面が光ったり、見た目のかっこいいアプリもたくさんありますが、演奏中にメトロノームの画面を見ることはないので、あまり意味はありません。管理人も気にしたことはないです。

というわけでここからは、音が聴きやすくてかんたんにテンポ変更ができて、なおかつたくさんの拍子が選べる、そんな無料メトロノームアプリを紹介します!

【第1位】 Smart Metronome(スマート・メトロノーム)

Smart Metronome 780*500 -2

テンポの直接打ち込み、TAP入力、プリセット記憶、5種類の音色、12種類の拍子、タイマー再生などなど…。

シンプルで可愛いさすら感じるデザインとは裏腹に、メトロノームにあったらいいなと思える機能をすべて備えた完全無敵のアプリです。

使いやすさや機能性は無料の域をゆうに超えています。とりあえずこれをダウンロードしておけばOKかも。

Smart Metronome(スマート・メトロノーム)のダウンロードページはこちら

【第2位】 TEMPO Lite(テンポ・ライト)

TEMPO Lite 780*500 -2

Smart Metronome(スマート・メトロノーム)が唯一できない、「ひとつひとつの拍のON/OFFやアクセントををコントロールできる」機能を持っています。

人によっては煩雑に感じるかもしれないデザインですが、機能性ならSmart Metronomeに負けません。

TEMPO Lite(テンポ・ライト)のダウンロードページはこちら

【第3位】 メトロノーム Lite(メトロノーム・ライト)

メトロノーム Lite 780*500 -2

チューナーでもおなじみのシリーズですが、メトロノームも実機を意識したルックスが売りです。

懐かしい三角ボックスの実機メトロノームを、デザイン・音色ともに完全再現。

多機能性は上位2つにかないませんが、この音が一番集中できる、という人も多いはず。

メトロノーム Lite(メトロノーム・ライト)のダウンロードページはこちら

【番外編】 METRONOME STAR(メトロノーム・スター)

METRONOME STAR 780*500 -2

番外編として紹介するのは、真ん中の12の星が目を引く、Metronome(メトロノーム)です。

実はそれぞれの星は1拍を12等分した長さの音符になっていて、クリックした星だけ音がなる、という珍しいコンセプトのメトロノーム。

好きなタイミングで星を鳴らせば、どんな変わったリズムでも思い通りに作れます。

リズムに合わせてまるで流れ星のように動く星には遊び心も感じられて好印象。

メインメトロノームとして使うには少し物足りませんが、この独特な機能が必要になる場面は必ずあるはず。

METRONOME STAR(メトロノーム・スター)のダウンロードページはこちら

メトロノームアプリの基本的な使い方

せっかくなので1番おすすめのSmart Metronome(スマート・メトロノーム)の使い方を説明しておきます。

アプリのアイコン

Smart Metronome -1 780*600

Smart Metronomeのアイコンはこんなデザイン【①】。

メイン画面

Smart Metronome -2

起動すると上のような画面が現れます。これがメイン画面。(なんかアンパンマンみたいになりました)

中央の数字【②】がテンポ(BPM)です。左右のプラス(+)マイナス(-)【③】をタップすることで、テンポが微調整できます。

数字【②】をタップすると、テンポ直接入力/TAP入力用の画面に切り替わります。この画面で、「TAP」と書かれたボックスを任意のリズムで叩くと、そのテンポを計測して反映させることもできます。

メトロノームを再生してみる

Smart Metronome -3 780*600

【④】のSTARTをタップすると、バー【⑤】が左右に揺れて、メトロノームが再生されます。

ちなみにバーについている球体を上下させることでもテンポが変えられます。このあたりのこだわりぶりが完全無敵たる所以。

音色や背景色を変えてみる

Smart Metronome -4 780*600

【⑥】は設定メニューで、ここを押すと音色や背景色が選べます。

上から順に、

Sound ・・・ メトロノームの音色が選べる
Color ・・・ メイン画面の背景色が選べる
Backgroud Play ・・・ 他のアプリを使っていてもメトロノームの音を再生するかどうか
Log ・・・ ログを残すかどうか?すいませんよくわかりません。
Tuning Tone ・・・ 任意の音程を再生することができます。つまりチューニングもできるということ。高機能すぎ。

となっています。

拍子を変える

Smart Metronome -5 780*600

【⑦】をタップすると、拍子の選択画面になります。1拍あたりの音の数や、アクセント(音の強調)の有無も選べます。

プリセット記憶する

Smart Metronome -6

右上のメニュー【⑧】をタップすれば、お気に入りのテンポやリズムプログラムを保存する画面に。

右上の(+)マークを押すと新しいプログラムを追加できます。

タイマー再生

Smart Metronome -7 780*600

メトロノームの再生中に【⑨】を押せば、タイマーで時間を区切りながら練習することもできます。

反復練習を行うときなど、とても役に立つ機能です。

メトロノームを使ったウクレレの練習方法

いかにも初心者だなぁ・・・という演奏と、おおっプロっぽい!と思える演奏の大きな違い。それは、音のクリアさ・強弱のコントロール・リズム感の3つです。

そのなかでもリズム感を鍛えるためには、メトロノームを使った練習が欠かせません。演奏の基準となるリズムを自分のなかに持っていれば、どんなときもヨれることなく演奏できるからです。

他にもメトロノームを使うことで得られる効果はいくつかあります。ここからは、メトロノームを使ったウクレレの練習方法の3つの例と、その効果を紹介しましょう。

練習したい曲のリズムに合わせて、自分で弾いてみる

メトロノームに合わせて練習する 780*390

自分の好きな曲をCDやYoutubeで再生しながら、それに合わせてウクレレを弾くことってありますよね。

ある程度慣れたら、曲は流さずにメトロノームだけを聴きながら練習してみましょう

曲を流しながらだとわからなかった、自分の演奏の拙いところや練習の足りていない部分が丸見えになります

具体的に方法を説明しますね。

まずウクレレはいったん脇に置きましょう。

曲を再生しながら、曲のテンポに合わせて4拍子でリズムをとります。このとき体でリズムを取ると良いですね。手で太ももを「タンタンタンタン」と叩いてもいいですし、片足で床をトントンと踏んでもOK。ざっくりでいいので曲のテンポを覚えます。

今度はそのテンポに、メトロノームのテンポを合わせましょう。TAP入力を使うと便利です。

一発で合わせるのはむずかしいので、何度か元の曲を聴きながら、同じになるようにテンポを微調整します。

テンポはだいたい合っていればOKです。それでも十分に練習になるので。

おおよそテンポを合わせられたら、メトロノームの音を流しながらウクレレを弾いてみましょう。

初めのうちはリズムに合わせるのが難しくてやきもきするでしょう。でも慣れてくるとだんだんと演奏が自信に満ちてきて、音のクリアさすらもレベルアップします

人前で演奏する計画のある人はぜひトライしてほしい練習方法です。

難しいフレーズは、ゆっくりのテンポから始めて、徐々に早くしていく

ゆっくりのテンポから始める 780*390

ウクレレでいろいろな曲にチャレンジしていくなかで、「どう弾くか頭ではわかっているけど、スピードについていけずうまく弾けない」というフレーズに出会うこともあるでしょう。

そんなときは、自分が弾きたいと思っているフレーズのテンポを覚えておいて、そこからさらに10~20テンポを落として練習してみましょう

たとえば元々のテンポ(弾きたいけど弾けないテンポ)が100だとしたら、まずは90で試してみてください。

途中でつまったり、クリアな音がでないようであればさらに10落として80で試します。

このように段階的にテンポを落としていって、”ギリギリちゃんと弾けるテンポ”を探します。集中すればしっかり弾けるテンポ、といってもいいですね。

仮にそのテンポが70だとして、70で、とくに意識しなくても余裕で弾けるようになるまでくり返し弾いてください。

どれだけ弾く必要があるかは、実力と曲の難易度のギャップによります。1時間かもしれませんし、1週間かもしれませんし、はたまた1ヵ月かかるかもしれません。(管理人はひとつのフレーズをタイマー再生を使って1日10分、毎日繰り返し練習し、最長で半年かけて習得しました。)

このとき演奏のクオリティは決して落とさず、美しい音で弾くことを常に意識してください。

そうしてひたすら練習するうちに、「あぁもう余裕だなぁ」と感じるタイミングがくるはずです。

そのタイミングで、テンポを80に上げて弾いてみましょう。

今度は80がギリギリちゃんと弾けるレベルかもしれませんし、もしかしたら初めから余裕に感じるかもしれません。まだ弾けないな、と感じたら75で試すのもありです。

再びギリギリちゃんと弾けるテンポを見つけたら、また余裕と感じられるまで反復練習しましょう。

このように反復練習とテンポアップをくり返しながら、目的のテンポに達するまで段階的に練習します。

これこそが、どんなに難しいフレーズでもいつか必ず弾けてしまう練習方法です。メトロノームを使った練習の中でもかなりおすすめ。

この練習方法の優れているところは、演奏の完成度もレベルアップするところです。

自分の実力以上のフレーズを弾くとき、無理やり弾こうとしてフォームやリズムが崩れがちです。自分は弾けていると思っていても、人から見ると完成度の低い演奏になっています。

メトロノームを使って、正しいリズムと正しいフォームをゆっくりのテンポから徐々に指に覚えさせることで、無理なく完璧な演奏ができるようになるのです。

2拍めと4拍めだけ鳴らしながら弾いてみる

2拍目と4拍目だけ鳴らす 780*390

最後に紹介するのは、あなた自身の身体のリズム感を鍛える練習方法です。

身体がもつ本来のリズム感を鍛えることで、

  • メトロノームを使わなくても安定したリズムで弾き続けられる
  • 他の人と演奏するときに正確に合わせられる

というメリットがあります。

どんなふうに練習するかというと、メトロノームの4拍子の2拍めと4泊めだけを鳴らしながら弾く、というものです。

具体的には、テンポ100のフレーズがあったとして、メトロノームはその半分の速さ、テンポ50に設定します。

そしてテンポ50のメトロノームの音を、さもテンポ100の2拍めと4拍めかのように感じながら演奏します。

テンポの感じ方をずらす 780*860

別の言い方をすれば、テンポ100の1拍めと3拍めを抜いて演奏する感覚です。

いきなり言われても難しいと思うので、段階的にチャレンジしてみましょう。

まずテンポ50の音を聴きながら、2倍の速さで「ウン・タン・ウン・タン」と声に出してリズムをとります。「ウン」がメトロノームの音に重なり、「タン」はその間の空白に入ります。

次に掛け声の「ウン」と「タン」を入れ替えて、「タン・ウン・タン・ウン」と口ずさみます。今度は「タン」がメトロノームの音に重なります。

「タン」がメトロノームの音に重なったまま、「ウン」が小節のアタマになるようにリズムの感じ方だけを変えます

「ウン・タン・ウン・タン」と口ずさみながら、メトロノームの音は「タン」の音、つまり2拍めと4拍めに鳴っている状態ができあがりました。

テンポの感じ方をずらす2 780*860

楽器の世界ではよく奇数拍を「オモテ」、偶数拍を「ウラ」と呼びますが、このメトロノームの音をウラでとる練習が、リズム感を鍛えるのにとてつもなく効果があります。

オモテの音はウラの音の間隔をはかって想像するしかないので、自然と均等な間隔でリズムをとる力が磨かれるのです。

いきなりウラに合わせてウクレレを弾くのは難しいと思うので、ウラでリズムだけをとる練習をしてから慣れてきたら一緒に演奏してみましょう。

※ちなみにメトロノームアプリランキングで紹介した「TEMPO(テンポ)」を使えば、わざわざテンポを50に変えなくても、アプリの標準機能で2拍めと4拍めだけ鳴らすように設定できます。