アイキャッチ:左手の指先が痛い!その原因と対処法 780*500

「頑張ってコードを押さえる練習をしてたら、指先がズキズキと痛んできた・・・やる気はあるのに痛すぎて練習になんない!!」

そう、左手の指先の痛み。これはもう全てのウクレレ初心者がぶつかる悩みなのではないでしょうか。

痛みだけならまだしも、ぷっくりとマメが出来てしまったり、はたまた皮がめくれてしまうことも・・・

想像しただけでも痛々しいですね。とはいえ、あまり心配する必要もありません。誰もが通る道ですし、ちゃんと対処法もあります。

指のこの痛み、どれくらいで治るの?

今まさに指先が痛いという方。まずは安心してください、その痛みは必ずとれます。

経験則ですが、指先のジンジンという痛みだけなら1~3日でとれます。指の筋(すじ)が痛む場合は少し長引くこともありますが、それでも長くて1週間ていどで治まるでしょう。

ちなみに、痛みを感じているあいだは練習を控えたほうが良いです。

とくにマメができてしまった場合は、絶対にマメを潰してはいけません。清潔にしてばんそうこうで保護するなどして、マメがひくまでそっとしておきます。痛みや違和感がなくなったらまた練習を再開してOKです。

練習のしすぎからくる指先の痛みは、筋肉痛のようなものと考えてもらうとわかりやすいかもしれません。

普段の生活のなかで、細いものを指先で押さえ込むようなことってほとんどないですよね。

とくに初心者のころは、よけいな力が入った状態で弦を押さえてしまうこともあります。痛みを感じたりマメができたりするのも、ある意味当然のこと。

でもいっぽうで「やっぱり人間ってすごいなぁ」と感心させられるのは、その痛みの回復とともに、指先がそれまでよりも強くなることです。

経験するとわかりますが、この痛みを経験するごとに指先の皮は徐々に分厚く、硬くなっていきます。数か月もすると指先はカッチコチで、痛みも感じません。ベテラン奏者にもなると、指先は「硬い」を通りこして、むしろ柔軟な分厚いミットのようになります。(見た目からはわからないので女性も心配無用です)

これはウクレレに限らず全ての弦楽器の奏者が経験することです。むしろあなたが上達のステップを踏んでいる証拠ですので気にする必要はありません。

ただし、そもそも「痛くなりやすい、間違ったフォーム」で演奏している場合は要注意です。

ウクレレで指が痛くなりやすい要因

練習をたくさんして指先の表面が軽い炎症を起こしているだけであれば、少し休ませればいいだけです。

しかし、誤ったフォームで必要以上に指に負担がかかってしまい、痛くなりやすい状態になっているとすれば問題です。これを続けるとひどい時には腱鞘炎(けんしょうえん)を引き起こし、数か月単位でウクレレが弾けなくなることもあります。

そうならないためにも、自分のフォームを確認して指が痛くなりやすい要因がないか確認してみましょう。

指の弦にあたる箇所が間違っている

写真1. ネックの持ち方・握り方 780*500

弦は、少し指を立てるようにして指先で押さえるようにしましょう。たまに指の腹で押さえてしまう人がいますが、指の腹は指先よりも圧迫に弱く、痛くなりやすい箇所です。

また筋に直に負荷がかかり、痛みが長引くこともあるのですぐに見直しましょう。

指板を押さえる位置が間違っている

フレットの近くを押さえる 780*500

弦を押さえるとき、フレットの近く(サドル側)を押さえると、もっとも少ない力で弦を押さえることができます。

弦高が高すぎる

そもそも弦高が高すぎる 780*500

これはフォームとは関係ありませんが、そもそもウクレレの弦高(げんこう)が高すぎる場合があります。

弦高とは、指板と弦のあいだのスペースのこと。このスペースが高すぎると、指先にも強い力がかかり痛みやすいです。

安価なウクレレの場合、サドルの高さの調整がされておらず、弦高も高すぎることがあります。たとえば他の人のウクレレを弾いてみて弾きやすいと感じるようであれば、楽器店にウクレレを持ち込んで調整をお願いしましょう。

そもそも指に力が入りすぎている

そもそも力が入りすぎている 780*500

初心者にとって仕方のないことではありますが、弦をしっかり押さえようとしすぎて無駄に力が入ってしまっていませんか?弦がフレットの金属部分にきちんと当たってさえいれば、それほど力をいれずとも音が出ます。

ためしに、弦に軽く触れているだけの状態から、ちょっとずつ弦を押しながら音を出してみましょう。少しの力でも音が出るのがわかります。その力加減を覚えておいて、力まずに弦を押さえられるようになるとベストです。

練習のしすぎ

そもそも練習のしすぎ 780*500

これを止めるのは忍びないのですが、そもそも練習をしすぎたら誰でも指が痛くなります。

指の痛みを筋肉痛にたとえましたが、超回復よろしく、休息もまた成長のための重要な要素です。

練習に適度な休憩をはさむ、指の痛みが強くなりはじめたら続きは次の日にするなど、無理のない練習内容をこころがけましょう。

ウクレレを弾いてたら指が痛くなってしまった・・・でも、練習がしたい!!そんな時は?

休めと言ってるのに、聞く耳もたずウクレレを弾こうとする人・・・嫌いじゃないです。

たとえ指が痛くても、ちょっとでも練習をして上手くなりたい、その気持ちはよくわかります。

そんなスポ根気質なあなたには、次の練習方法がおすすめです。

右手の練習をする

右手で音を出してみる 780*500

実はウクレレは、左手よりもむしろ右手の動かし方のほうが魅せどころな楽器です。

下の動画では、少し複雑なテクニックも含むいろいろなストロークを紹介しています。動画内で左手でコードを押さえていますが、思い切って左手はミュートしてください。痛む部分を使わずとも、十分に練習になります。挑戦してみてはいかがでしょうか。

【演奏動画】

指ガードを使う


ゴリラチップス
参考価格 ¥1,250
まるで指サックのような見た目の、シリコン製の指先ガードも販売されています。

装着すると弾き心地がかなり変わるので普段から使うのはおすすめしませんが、

  • 演奏発表の本番が近いから、指が痛いなんていってられない
  • ちょっと指が痛くなってきたけど、もう少しだけ練習したい

なんて時には、この指ガードを使うと痛みが軽減されます。

指先の皮がめくれた・・・そんなときどうする?

指先が硬くなってきてしばらくすると、指先の皮の乾燥したところがぺりぺりと剥がれてくることがあります。

これは皮膚組織が新しく生まれ変わっている証拠ですので、とくに気にする必要はありません。無理やり剥がすのはご法度ですが、無理なく練習を続けていれば自然に剥がれて、さらに強くなった皮膚が顔をだします。

ただし冒頭でも述べたとおり、マメが出来てしまった場合はただちに練習をストップしください

そのまま練習を続けると、とうぜんマメがつぶれて皮がめくれてしまいます。そうなってしまうと、激痛でほんとうに練習どころではなくなります。

マメがつぶれた後にあらわれる皮膚は、雑菌にも無防備です。その状態で弦など押さえようものなら、最悪のばあい感染症にもなりかねません。マメ以外にも、痛みをともなう皮のめくれ方をした場合や、皮膚に深いキズがはいった場合も同じです。

まずは患部を清潔にすること。そして自然にしぼんで乾燥するまで待ちましょう。

これすらも聞いてくれずにマメをつぶしてしまった・・・なんて暴走機関車さんにおすすめできるものは、残念ながらひとつしかありません。

バンドエイド
参考価格 ¥750